介護や医療の現場では、
心身のバランスを整える
「アートセラピー(芸術療法)」が
有効だと考え実践しました。
アートセラピーとは、
絵画などの創作活動を通して
脳を活性化することを目的とした
非薬物療法のひとつです。
認知症に対しては、
さまざまな創作活動を介することで
ご本人の潜在的な能力を
引き出す効果が期待できます。
また、楽しく取り組み、
成功体験を重ねることが、
ご本人の自信や
精神的な安定にもなります。
さらに、
昼間の活動量を増やして
覚醒時間を確保することは、
体内時計が乱れやすい
認知症の方の昼夜逆転の
改善に効果的です。
認知症症状のひとつに
異食(食べ物以外のものを口にしてしまう行為)
があります。
アートセラピーでは、
毒性を含む絵の具や
粘土などを用いることもあるため、
「異食」には十分な注意が必要です。
異食がみられる場合は、
・目を離さない」
・目の前に材料を多く置かない
・安全性の高い画材を使用する
などの配慮をしています。
あとは、
個別対応も不可欠となります。
実際、
疲労から集中できなくなる方には
テーブルにクッションを用意し
可能な限り安楽に参加できるよう
促します。
ハプニングの尽きない作業ですが
皆さんの笑顔が増えるこの作業、
私も大好きな時間です。
認知症の治療では
薬を使ったものが主。
これには副作用の
心配があります。
なるべく薬を使わずに
自然な形で脳を活性化させ
意欲を高める方法の一つに
アートセラピーは
有効だと感じます。
臨床美術では
五感をフルに活用することで
右脳の働きを高め、
脳全体を活性化する効果が
期待できます。
また自信を持つようになったり、
人とコミュニケーションを
とる機会が増えたりと、
毎日を生き生きと過ごすための
助けとなってくれます。
家族との関係も
良くなるアートセラピー、
これからも多くの施設で
実施してもらえると
嬉しいです。
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